ここ数年、あちこちで人工知能(AI)という単語を聞くようになりましたね。なぜ最近になってよく聞くようになったかご存知でしょうか。
実は、人工知能のブームは今回が初めてではなく、今回で3回目なので、「第三次AIブーム」という名称がついています。
第一次、第二次のAIブームについては、こちらの「AI(人工知能)の歴史」というページで解説しています。
第三次AI(人工知能)ブームって何?
第三次AIブームとは、2000年代に始まった機械学習を中心とするAIブームのことです。
機械学習とは、コンピュータにデータを読み込ませ、判定をさせる手続きのことです。
例えば、手書きの文字を自動で読み取ったり、将棋のある盤面の最善手を見つけたりするのは機械学習の一種です。
また、スマホで写真を撮ったときに顔が自動で四角で囲われたりするのも、メールソフトが自動でスパムメールを別フォルダに振り分けたりするのも機械学習です。
このように、すでに機械学習は私たちの身の回りに溶け込んでいるのです。
第三次AIブームのきっかけは?
第三次AIブームは、2000年代の機械学習、特にディープラーニング(深層学習)の成功によって起きました。
2006年に、ジェフリー・ヒントンによってディープラーニングが初めて提唱されます。
そして、2012年に画像認識のコンテストで、初参加のトロント大学がディープラーニングを用いて驚異的なスコアを叩き出しました。
これによってディープラーニングの威力が広く知られることとなり、現在のAIブームが始まりました。
ディープラーニングの凄さって?
ディープラーニングには、他の機械学習と大きな違いがありました。
それは、物事を判断する際に何に注目したらいいかを表す、特徴量と呼ばれる量をAI自身が学習できることです。
従来の機械学習では、特徴量を人間の手で与えてあげる必要がありました。
例えば、従来の機械学習で手書きの数字を読み取ろうとしたら、1はまっすぐの棒のような形、2は上はゆるやかに下は急激に曲がっている・・・などと教えてあげないといけません。
しかし、ディープラーニングでは、大量の手書きの数字の画像さえあれば、勝手に1の特徴、2の特徴・・・などを学習して、新しく別の人が書いた数字であっても読み取ることができるようになります。
コンピュータが自動で判断するため、人間では気づかないような特徴ですら使えるようになります。
これが2012年のディープラーニングの躍進に繋がったと考えられます。
第三次AIブームは今後どうなっていくか?
結論から言うと、今の過激なブームは多少収まりますが、機械学習そしてディープラーニングが強力なツールであることには変わりないため、その後も機械学習の実用化は進んでいくと思われます。
AIの歴史を振り返ると、
AIに関連する新技術の誕生
↓
AIに対する過度の期待
↓
新技術の適用範囲が期待ほど広くなかったことに対する失望
という流れが繰り返されています。
ディープラーニングに関しても、今の時点の技術ではどんなことにでも応用可能というわけではありません。
ディープラーニングが得意なことが何なのか、だんだんと明らかになってきています。
ディープラーニングの応用が進んでいない分野があるのは、現実をコンピュータが読みやすい形にデータ化するのが大変だからです。
したがって、今後もディープラーニング関連ではデータサイエンティストなど多くの人手が必要な仕事となっていくことでしょう。