数学

四次元を「見る」方法 〜射影について〜

投稿日:2020年8月13日 更新日:

今までに菱形十二面体の記事をたくさん書いてきたが、菱形十二面体についてどうしても書きたいことがある。

それは、「菱形十二面体は4次元立方体の射影である」という事実である。

しかし、これについて書くためには、その前に射影とは何か?という話をしなければいけない。

射影とは、一言で言うと影のことである。

例えば、私たちの身体は3次元の物体だが、地面に映る影は2次元になっており、これは一種の射影である。

実は、射影を使うことで、普通は想像することも難しい4次元の世界を「見る」ことが出来るようになる。

この記事シリーズでは、

  • 射影とは何か
  • 射影の数学的な説明
  • 射影を4次元に適用するとどんなことが分かるようになるのか

といったことを解説していきたいと思う。

まず、3次元のものを2次元に移す射影である、投影について解説しよう。

投影

3次元空間の物体を2次元平面上に書き写すことを投影と呼ぶ。

等角図やキャビネット図といった単語を聞いたことはないだろうか。

これらは投影の方法の例である。

投影では、縦、横、奥行きの3つの直行する軸を平面上でどのように表すかによってその種類が変わる。


等角図は、3つの直行する軸の間の角度をそれぞれ120度ずつとする投影法である。

等角図で描く長さは実際の物体と同じ長さを用いる。

等角図で描かれた立方体

キャビネット図は、縦と横の間の角度を90度としてそのまま描き、奥行きを斜め45度として実際の半分の長さで描く。

キャビネット図で描かれた立方体

今回はここまで!

-数学
-,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

切稜四面体

菱形十二面体その12では立方体の辺をカットしたものを考えた。 このとき出てきた次の多面体は、切稜立方体と呼ばれる。 また、その13では正八面体の辺をカットして、切稜八面体が現れた。 そして、いずれも場 …

菱形十二面体 その14

これまでの記事 アユイ構成(Häuy Construction)という多面体の構成法がある。 この考案者のルネ=ジュスト・アユイは、18世紀のフランスの鉱物学者で、「鉱物学の父」と呼ばれている。 アユ …

半正多面体はいくつあるか?その2

前回、半正多面体の条件について考えた。 無限に存在する角柱と反角柱を半正多面体の対象から除くため、次のような条件にするのが良いのではないかというところまで書いた。 半正多面体の条件(改) すべての面が …

正多面体が5つしかない理由・オイラーの多面体定理を用いた証明

前回、1つの頂点に集まる面の種類と数を考えることで、正多面体が5種類しかないということを証明した。 今回は、別の方法で同じことを証明しようと思う。 そのために、次の定理を用いる。 オイラーの多面体定理 …

菱形十二面体

今回から、多面体に関する記事を書いていく。 最初ということで、まずは僕の一番好きな多面体から紹介したい。 菱形十二面体である。 その名の通り、菱形が12枚集まることで構成されている。 頂点の座標表示の …